マグネットがズレている! | スピーカー修理日記

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今日も重症のユニットが届いた。

コーンが全く動かない状態、コイルは切れていないようなのでボイスコイルをマグネットが挟んでいるようだ。開けてみると下記のようにマグネットずれでボイスコイルを傷めていた。

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ここは接着剤で着いていたはずだが、開けた後触って見ると何かオイルのようなヌルっとした感覚があり、接着剤の効きが悪いようであった。これにより衝撃が加わればマグネットがずれてしまうのだ。

始めて見たユニットだが、なかなかしっかり作られたもので修理後はとても綺麗であった。

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今回のようなマグネットのズレもユニットによっては、とても多いんですよ。

例えば、某○マハのNS-1000のウーハーなど、ヤフオクでも「コーン紙が動きませんのでジャンク!」などよく見かけますが、このユニットはマグネットの接着面に錆が増え、マグネットのすき間に錆が膨れ上がり、ちょっとしたショックでもマグネットがヅレてしまうのです。
修理依頼があった場合、マグネットのズレが疑わしいユニットは、お客さんの方で発送前に接着剤でマグネット接着を補強してから送ってもらうのですが、時に届いてみたら、輸送のショックでヅレてたってこともあるんですよ。